2023年度弘前大学校園公開研究発表会「子の学びを邪魔する育て方・しない育て方」
主催:弘前大学教育学部附属学校園
主催者の感想
- 2日間に渡り,武田先生のお話を伺うことができ,自分自身のことを反省すると共に,青森での子どものウエルビーイング,そして,育てるべきエージェンシーを考えないといけないと決意を新たにいたしました。
懇親会で武田先生が語られていた「倫理」について,日本の学校教育はそろそろ戦後教育の呪縛から抜け出さないといけないと思いました。そして,それを,ディベートではなくダイアログを通し冷静に行わないといけないとも今回の武田先生のお話を通して学びました。本学教職大学院の院生たちの多くは,武田先生がご専門とされている研究領域に関心が高いので,今後もお世話になる機会があると存じます。 - 胎児期からの、胎児や乳児からの視点、これは今携わるそれぞれの年齢の子たちを観る上で、非常に重要だと感じました。現場ではすっぽり抜け落ちています。
- 子どもの権利条約、人権についても時間を割いてくださり嬉しかったです。諸方面に喝を入れてくださいました。人権意識、倫理や哲学、科学や医学が学校にないから、不条理な決めごとや対応が、いつまでもまかり通ると、改めて認識することができました。
- 話し合う場の大切さも同じです。今回,先生のおっしゃった学びのコミュニティが、先生のお考えを核として、ひとつできたと思いました(学びのノミニティー?)。校内研で,先生たちの思いをシェアしたいと思います。講演に向けての先生の姿勢についても学ぶことが多く、これも知らせたいと思います。
- とにかく、熱く熱く幅広くお話しくださる、すばらしい先生だと思いました。
- こうした共同の作業を通じて、コミュニティが創られ、フランクな学びを通し、「飲み会」の中で協同性が強まるのだと実感した一日でした。武田先生の講演は教師自身の学びにマッチしたものであったと実感しています。
参加者の声
- 目からうろこが落ちるようなお話でしたが、今の現場や家庭の苦しさをすべて代弁して下さっていると感じました。今の日本の学校社会について、子どもも交えて話し合って作り直していく必要性を感じました。
- 今回,武田先生が呼ばれた理由を受け止めなければならないと強く感じました。
- 児童生徒に何らかの学習や体験を与えることが指導だという考え方に自分が染まっていたことに気付くことができた。主体的で対話的なことが、そうでなければならないかのように語られているが、もともとこどもたちは、自ら考え学習する力をもっているという視点はとても大切だと思う。
- 日本の教育課題や進むべき方向性を学び、これまでの自分の教育観を肯定的にとらえることができた。これからも子どもたちのために頑張りたい。
- 大人の都合で子どもが育つのを阻害しているかもしれないという例が子どもたちの立場からの育ちや学びを考えるのにとても分かりやすかったし、気づかないだけで他にもたくさんあるんだろうなと感じました。
- 教育虐待は大人になってから気づくというお話にとても共感しました。虐待された大人は自分の子供に虐待してしまう、ということをきいたことがあります。自分がされたことを繰り返さないようにしたいです。
- なかなかパンチの効いたお話でした。子どもの権利について、特別支援教育では合理的配慮や差別解消法などが話題になりますが、広い意味で考えることも必要だと思いました。
- 大人が子どもに対してかけている期待が大きすぎると子どもの負担になってしまうことは分かっていたけれど、子どもの心の深いところまで考えたことがなかったため、よい機会となった。産まれた瞬間に裕福かそうでないか決まってしまう親ガチャと言われるものがあるが、それは割と本当なのかなと思いつつ、教育がそれを補って行ける場であるのではないかと思った。
- 世の中の様々な事柄について、普段自分が持っている視点とは異なる視点からのお話が多く、当たり前を疑ってみることの大切さを学んだ。
- 開催日時
- 2023年11月02日(木)
14:50-16:20 - 講師
- 武田信子
- 会場/方法
- 弘前大学教育学部付属小学校/
- 対象
- 弘前大学教育学部教職員・保護者
- 参加者数
- 150名